SVA イラストレーション科合格 Eriさん

ERiさん

 

2016年度

School of visual arts

illustration学部入学

 

 

 

 

 

 

 

·       今、どのような暮らしをしていますか?(ルームシェア等)

 

以前はルームシェアをしていましたが、現在は一人暮らしをしています。

 

 

·       また、どのように今の住まいを探しましたか?

 

ルームシェアの家はAdd7というウェブサイトで、現在の住まいは日系の不動産屋に依頼をして探しました。

 

 

·       ニューヨークに初めて住んでみて、数ヶ月が経った今、ニューヨークの印象を教えてください。

 

いろんな顔を持った素敵な街だなぁと思います。同じニューヨークなのに、電車に乗って数駅先の改札を出るだけで、そこにはさっきまでいた場所とは全然違う雰囲気が流れているんです。緑の多い公園と高層ビル郡が隣り合っていたり、英語以外の看板がずらっと並んでいる異国情緒たっぷりなエリアがあったり、混雑したせわしい通りを抜ければ静かな川岸に着いたり、散策し甲斐のある街です。飽きる気配が全くありません。一つのものに固執していない、多様性を持ったこの街が、すごく魅力的だと思います。

 

 

·       生活の中でニューヨークならではの良い点と悪い点を教えてください。

 

まず、非常に便利です。電車でどこにでも行けるし、Wi-Fi完備のカフェやレストランがあちらこちらにあるし、日系のスーパーや病院、レストランや美容室にも行けるし、生活の中で特に不自由さは感じません。それから、多様な人種が混在している街ですので、外国人として悪目立ちしないところです。英語にアクセントがあって当たり前、バックグラウンドが違って当たり前という街のおおらかさが心地良いので、それが今の精神的に安定した生活に繋がっているんだと思います。

 

逆に、悪い点とまでは言わないのですが、常に日本の食べ物や商品を手に入れる機会に恵まれている分、 "The America感" は正直なところ薄れると思います。以前は日本人もほとんどいない、日本の物なんて手に入らない、そして車が主な交通手段という田舎の州にいたため、ニューヨークに来た当初はそう思わざるを得ず、かなり拍子抜けしてしまいました。日本から直接来られる方にとっては、ホームシックになりにくそうだから良いのかな?と思いますし、まさにアメリカンな生活を望まれている方にとっては、選ぶべき留学先はニューヨークではないのかもなとも思います。

 

 

·       P.I.Art Centerに通っている間の生活スケジュールなどはどのようでしたか?

 

クラスは基本的に毎日午後4時〜8時まででした。朝もしくはお昼過ぎからP.I.に行き、課題に取り組むことが多かったです。作品作りに追われている時期は、一日中P.I.で過ごすことが多かったですね。前述の通り授業は夜からでしたが、朝からP来て頑張るクラスメイトが沢山いました。一緒にお昼を食べたり、カフェで息抜きをしたり、作品について意見を聞いたりして、忙しいスケジュールの中でも自分としては楽しく過ごせていました。そういった仲間の支えには心から感謝しています!

 

 

Question 2 受験を終えて

 

·   P.I. ART CENTERに入学したのは何時頃ですか? また、どのくらいの期間いましたか?

 

2015年の1月に入学しました。1+3プログラム (SVAに行きたい方にとっては利点いっぱいのコースです!)を取ったため、約1年間いました。

 

 

·   なぜ留学を志しましたか?P.I. ARTCENTERを知ったきっかけは何ですか?

 

絵描きや物作りは子供の頃から好きでしたが、やはりそれをただの趣味として終わらせることなく、将来の仕事に繋げたいと一念発起したのがきっかけです。一度あるアメリカの美大で6週間のクラスを体験したのですが、知識豊富な教授兼現役アーティスト、同じ目標に向かって切磋琢磨し合える仲間、最新の設備に恵まれている美大ならではの環境がとても魅力的で、当時通っていた大学を辞めて美大進学を目指したいと思いました。インターネットでP.I.の存在を知り、ここなら美術初心者の私でもサポートしてくれそうだなと思い、入学を決意しました。

 

 

·   P.I. ART CENTERに通っている間の生活の流れはどのような感じでしたか?またその間、不安や不満などはありましたか?

 

授業が終わるのが基本的に夜で、帰宅が毎日遅かったので、不規則な生活にならないように気をつけました。健康でいることが全ての資本だと思うので、食生活や体調管理には気を配りました。掃除、洗濯、料理等は、時間のある午前中や週末にまとめて終わらせて、夜帰宅してからやらねばならないことをなるべく減らすようにしていました。生活の中で不満だった面としては、当時はルームシェアをしていたので、キッチンやバスルームが思ったように使えなかったり、家に帰っても完全にリラックスできなかったことです。ただ、日本にいればルームシェアをする機会がなかなか無いと思うので、ニューヨークならではの経験だと割り切って、前向きに捉えるようにしていました。

 

 

·   P.I. ARTCENTERではどのような事をしましたか?

 

1年間を通して、ペインティング、ドローイング、スカルプチャー、グラフィックデザインのクラスを取りました。絵の具にゴツゴツした素材を混ぜてペインティングしたり、紙ではなくTシャツをキャンバスにドローイングしたり、扱いが難しい素材を扱ったスカルプチャー作りに挑戦したりと、斬新で興味深いことをたくさん体験することができました。P.I.でお会いする先生方は、お一人お一人本当に素晴らしいです。型にはまったような授業ではなく、毎回新鮮で興味の湧く指導をしてくださいます。外に出てギャラリーを巡ったり、公園でスケッチをしたりなど、アクティブな授業も大好きでした。どれも参加型で実践編のクラスばかりでしたので、P.I.を終える頃には作品が沢山完成しました。

 

 

·   また、受験するにあたり、何に一番苦労しましたか? 

 

ポートフォリオ作りとか、TOEFLの問題とか以前に、志望校をなかなか定められなかったことです。イラストレーション学科というのは元々決めていたのですが、せっかくだからその分野に強くて教育の質の高い美大に行きたいという思いから、学校リサーチをすればするほど分からなくなってしまいました。学校によってポートフォリオの必須条件が異なるので、早く志望校を定めてそこに向けたポートフォリオ作りに専念したかったのですが、フラフラと迷っていた時期が長くて焦りました。例えば締め切り間際になって、こんないい学校があったんだ、ここにも出願したかった、などと後悔したくなかったのです。時間はかかりましたが、イラストレーション学科のある大学を、アメリカに限らず各国片っ端から調べ上げました。P.I.のスタッフの方々や、先生方にも何度となく相談に乗って頂きました。そういうプロセスを経て、自分で納得した上でSVAに決めることができて、今はとても満足しています。

 

 

·   P.I.ART CENTERでは、実際にどのような事が役に立ちましたか?

 

現役のアーティストや美大講師による、リアルな英語での授業です。アートというと、ただキャンバスに向かって絵を描いて、言葉なんてあまりいらないんじゃないかと思われがちですが、そんなことは決してありません。例えば、作品を作っていると先生が横に来て、直すべきところを早口でまくしたてることがあったり、それに対して何か自分が思うことがあるのなら、黙っていないで言葉にして伝えねばなりません。作品を作って、はい終わり、ではないんです。皆の作品を壁に並べたと思ったら、自分の作品についてどう思うか、他人の作品の良い点と悪い点、気付くことは何かなど、批評をし合う場が設けられます。アートについて英語で意見を述べる練習の機会を与えてもらえたのは、これからSVAに進学した際に必ず強みになると思っています。

 

 

·   英語はどのようにして勉強しましたか?

 

まとまった時間机に向かって鉛筆を動かすこと "以外" の勉強方法を実践していました。朝起きた瞬間から、ラジオをかけるなり、リスニング用のCDを流すなりして支度を始めます。日中は隙間時間を見つけては、好きな英文記事を読んだり、podcastを聞いたり等。息抜きには洋楽を聞いたり、アメリカ人が投稿したYoutubeビデオを見たり(アメリカ英語が学びたかったので)、英語で日記をつけたり独り言を言ってみたり。そして、夜眠りに落ちる瞬間まで、教材に付属のCDやpodcastを聞くんです。付箋に覚えたい英単語やフレーズを書いて、家中の目につく箇所に貼って、そこを通る度に見るようにしていました。洗面所にも沢山貼って、歯を磨く際や髪を乾かす間にも、見て声に出して暗記。覚えたらどんどん新しいのと交換。こういうことを繰り返して、苦痛を感じることなく、気付いたら勉強してたという状況に自分を置いていました。

 

それから、今日は単語だけに集中するとか、リスニングだけやろうとか、一つに絞らずにどの分野も毎日満遍なく勉強した方が絶対に特です。なぜなら、全ての分野がそれぞれ繋がっているからです。リーディングの教材からライティングに使えそうなフレーズを見つけられることもありますし、スピーキングを強化すれば、面白いことにリスニングもかなり上がります。TOEFLではどれか一つの分野が欠けていると、総合点で見たときにかなり足を引っ張ることになりますので、バランス良く勉強するのが一番効率が良いのではないでしょうか。

 

P.I.ではアートだけでなく、TOEFLのクラスも受けることができます。英語の勉強をどこから始めたら良いか分からない方はまずそこから始めてみて、コツが掴めてきたら独学に切り替えるのも一つの手だと思いますよ。

 

 

·   これから留学を志す人へのアドバイスなどはありますか?

 

美術初心者だし美大なんて夢の夢。。。と思われている方、この日本語訛りの英語でどうやって生活していくの。。。と不安しかない方、お気持ち深くお察しいたします。誰にでも、何事に置いても、最初の瞬間ってありますよね。これまで自分が何をしてこようと、今現在自分が何をしていようと、いくつ歳を重ねていようと、新しいことを始めるタイミングって絶対に制限されるべきではないと思うんです。私事になりますが、これまでに大学を2回辞め、世間では就職するべき年齢になってから美大進学を決断しました。迷ってるぐらいならまずはやってみればいいとは言うものの、もちろん留学にはそれなりの費用がかかりますし、国をまたぐからにはそれなりの覚悟も必要だと思いますし、日本に残して行く家族や親戚や友達のことが気がかりでしょうがない気持ちも痛いほど分かります。ただ、もし状況が許されるのであれば、ぜひ行動に移されることを身をもっておすすめします。自分自身に限らず、これまでP.I.で出会ってきた沢山の仲間もそうであるように、最後はみんないい顔して卒業しています。ぜひその "最初の瞬間" をここニューヨークで、そしてP.I Art Centerで始めてみられてはいかがですか?それでは、一大決心をされた際には、お気をつけていらしてくださいね!